2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ボルゲーゼの名品を言葉で

「ボルゲーゼ美術館展」(@東京都美術館)に行く。月曜日は本来休館日なのだが、今日は企画展ごとに設けられる「障害がある方々の特別鑑賞会」の日で、障害者とその付添いを無料で入れてくれるのである。 これまで視覚障害の方と何度か言葉で美術鑑賞をして…

社会派にウケるマッキアイオーリ展

招待券をもらったので、「イタリアの印象派 マッキアイオーリ展」(@東京都庭園美術館)に行く。19世紀後半、「マッキア(斑点)」の技法でイタリア美術にリアリズムの革命をもたらした芸術家グループの回顧展。日本では30年ぶりなんだとか。 しかし、トス…

Kindle市場調査

職場でKindleを見せてみる。 「へー」(50代男性・50代女性) 「通信料がかからないってのはいい」(50代男性・40代女性) 「意外と重い」(40代男性) 「ウチの親父にはいいかも」(40代男性) 「コレより小さいのないの?」(40代男性) 「いや、私は紙派…

犀の角のごとく

『sumus』13号「まるごと一冊晶文社特集」 「かつての」晶文社へのオマージュに満ちた一冊。目次等はこちらを。創業者・編集者・営業担当者らのエピソード、そして読書人たちによる思い出話を読むにつけ、今の同社の状況をつくづく残念に思う。 ここで晶文社…

盲目のモンテーニュ研究家ピエール・ヴィレー

モンテーニュの愛読者ならば、ピエール・ヴィレー(Pierre Villey, 1879-1933)の名を一度は目にしたことがあるのではなかろうか。手堅い実証主義的手法でモンテーニュの読書歴と各エセーの執筆年代を調べ上げ、その思想の3段階進化説(ストア主義ー懐疑主…

Enchiridion 26-8 モンテーニュ その8

書物は、選ぶことを知っている人にとっては多くの快適な性質をもっている。けれども、どんな楽しみも苦しみをともなわないものはない。この読書の楽しみも他の楽しみと同じように、純粋ではない。それなりの不便をもち、しかもきわめて重大な不便をもってい…

Enchiridion 26-7 モンテーニュ その7

もしも私に向かって、ミューズの女神をただ慰みのため、暇つぶしのために用いることはこの女神の品位を落とすことだと言う人があるならば、その人は、私と違って、快楽や遊戯や娯楽がどんなに価値のあるものかを知らない人である。私はむしろ、それ以外の目…

iPad読書には「紙と指の対話」があるらしい

「テレビとネットの近未来カンファレンス」(@池袋サンシャインシティ文化会館)に行く。電子書籍についてのディスカッションがあるというので。 前半は、ビデオジャーナリストの神田敏晶氏と「情報考学」の橋本大也氏による10のITトレンド話。次いで、メタ…

阿佐ヶ谷で語られた2010年代の出版

昨晩、「2010年代の「出版」を考える」(@阿佐ヶ谷ロフトA)に参加した。電子書籍の可能性、出版の未来を議論するトークイベント。出演は、 橋本大也(データセクション会長兼CIO、ブロガー・「情報考学」) 仲俣暁生(文芸評論家、フリー編集者、「マガジ…