犀の角のごとく

sumus』13号「まるごと一冊晶文社特集」


「かつての」晶文社へのオマージュに満ちた一冊。目次等はこちらを。創業者・編集者・営業担当者らのエピソード、そして読書人たちによる思い出話を読むにつけ、今の同社の状況をつくづく残念に思う。
ここで晶文社本を一冊あげるとすれば、やはりこれだろうか。平野甲賀の装幀もかっこいい。

個人的には、ブローティガンボルヘスの翻訳が思い出深い。
誰も取り上げていなかったけれど、晶文社はフランセス・イエイツの翻訳を3冊も出している。『世界劇場』と『魔術的ルネサンス』と『シェイクスピア最後の夢』。これも記憶されてしかるべき業績だろう。