高祖の郷

もう半年も前のことになる。
昨年11月、福岡へ出張したついでに、ある地を訪ねた。
それは糸島市の、

「高祖」というところ。「たかす」と読む。
牛窓「なかなか庵」清須浩光氏の調査によると、全国に「高祖」の地名は少なくとも5か所あるそうだ。福岡県糸島市佐賀県唐津市肥前町・鹿児島県薩摩郡さつま町・広島県江田島市沖美町愛媛県新居浜市船木と、九州・瀬戸内に集中している。

糸島市の高祖は、筑肥線周船寺駅から南へ3キロほど行ったところにある「高祖山」周辺の集落。

この山には奈良時代吉備真備の手になるという怡土城が、鎌倉〜戦国時代には原田氏の「高祖城高祖山城)」が築かれていた。

麓には「高祖神社」が鎮座。

立派な神楽殿があり、毎年4月26日と10月25日に「高祖神楽」が舞われる。

これら「高祖」の名の由来については、原田氏が漢の高祖の末裔を称したことなど諸説あり、詳らかでない。

ともあれ、高祖保とは直接関係のない土地である。
なのにわざわざ何をしに行ったのか、われながらよくわからない。
カメラにはこんな写真がたくさん残されていたのだった。