iPadで近代デジタルライブラリーの資料を読む

国立国会図書館が所蔵する明治・大正期の資料を画像で閲覧できる近代デジタルライブラリー
iPadでもWebブラウザSafariで表示はできるが、ちと読みづらい。できれば通信環境を気にすることなく、さっと取り出して本のようにさくさく読みたい。Mac OS Xの標準アプリだけで電子書籍化する方法を模索。とりあえず、以下の手順で試してみた。

1.PDFで保存

近デジの画像は、10コマずつだがPDFで保存することができる。まずは読みたい資料を全コマ分、PDFでPCに落とす。『島田記憶術』(明治28年11月刊)という、全106コマの本であれば、11ファイルになる。

2.ファイルを結合

Automatorで、複数のPDFを結合するワークフローを作り、結合。プレビューでもPDFの結合は可能だが、ワークフローをアプリ化してデスクトップとかに置いといた方が便利かも。
適宜、プレビューで余白を削除する。

結合したPDFを、iTunes経由でiPadのCloudReadersとかGoodReaderとかi文庫HDに転送すれば、とりあえず電子書籍風に読むことができる。『島田記憶術』の場合は、CloudReadersが最も読みやすかった。

気になること2点。一つは、CloudReadersとGoodReaderでの表示に比べて、i文庫HDでは粗く読みづらくなること。本棚に整理でき栞がつけられるi文庫HDが気に入っていたので、これは残念。二つ目は、ファイルサイズ。上記『島田記憶術』は結合後52MBにもなる。OS XのプレビューのQuartzフィルタで圧縮すると10分の1になるが、これでは文字が読めなくなってしまう。

3.JPEGで書き出し→PDFに再結合

そこで、結合後のPDFをiPhotoに送り、品質「高」・ファイル「大」に指定してJPEGで書き出したあと、Automatorで複数のイメージをPDFに結合するワークフローを作り、再結合してみた。『島田記憶術』は37.8MBになった。これをi文庫HDで開いてみると、粗い感じはなくなったが、こんどはややぼやけた感じ。ううむ… Acrobatとかあればこんなことしなくても簡単に最適化できるんだろう。

ということで、手間ひまかけずに読むなら、こだわりを捨て、上記1.2.までやってCloudReadersで開くのがよいようだ。ファイルサイズは大きいが、アプリが落ちるなどの支障は特になかった。