電子書籍元年の東京国際ブックフェア
「東京国際ブックフェア」(@東京ビッグサイト、11日まで)に行く。
電子書籍元年とあって、同時開催の「デジタルパブリッシングフェア2010」(10日まで)の人口密度高し。
ここの花形は出版社ではなく、電子書籍の制作と配信を担う企業。それぞれのソリューションを解説したパネルやデモ機の前で人の絶えることはない。キーワードは「ワンストップ制作」「マルチデバイス対応」か。ブース前で説明会やセミナーなど行われようものなら、黒山の人だかりができる。
凸版印刷ブース
大日本印刷ブース
Googleブース
電子出版・電子書籍流通の鍵を握るのは、こういった企業であることを実感。
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賑やか華やかなデジタルパブリッシングフェアとは対照的に、ブックフェアの出版社ブースは、紙の本が並べてあるだけで、きわめて地味。
だが、ひとたび電子書籍関係のセミナーが行われると、たちまち黒山の人だかりができる。下は版元ドットコムのブースで行われた「編集者・デザイナーのためのXMLと電子書籍フォーマット入門」。出演は、萩野正昭氏(ボイジャー)・深沢英次氏(ボイジャー)・沢辺均氏(ポット出版)。
ここで配られたボイジャーのパンフレット『そして船は行く』はなかなか読み応えがある。以下目次。
- 「T-Time もっと遠く、もっと広く」 萩野正昭氏(株式会社ボイジャー 代表取締役)
- 「ePUB 世界の標準と日本語の調和」 小池利明(株式会社ボイジャー 執行役員・開発部長)
- 「読書バリアフリーをめざして」 宇野和博(筑波大学附属視覚特別支援学校教諭)
- 「全書籍電子化計画を超えて―本のインターネットへの旅―」 富田倫生(青空文庫呼びかけ人・ライター)
このうち、「ePUB 世界の標準と日本語の調和」は「マガジン航」でも読める。そのほかの記事も随時同誌に転載されるとのこと。(詳細は、こちら)